多義性のデザイン(アスパラガスさん讃3)/渡邉建志
 
倒置してまで言う。
でも、実は言っていることはよく分からない。
2回倒置してまで言っていることは(ストレートに解釈すれば)
ニワトリが「きみのガールフレンド」のカーテンに貼りついて離れないさ
ということに過ぎないからだ。これでは意味がよく分からない。
だから、きっと、これは多義的であることを求めていて、
読む人の大半は誰もニワトリの絵を思い起こさないようにできている(思い起こしてもいい)。
何を思い起こすか(思い起こさないか)はともかく、
ここには訴えがある、そして歌がある、そしてわれわれは満たされていく。
重要なのは、満たされたまま「冬を越えたものだけが」で改行しないことだ。
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