きみ (連詩) (2/2)/アンテ
 
きのうこいぬがうまれたんだよ
ゆびさしたあなたが
こころにかくしもっている
とっておきのものを
どうすればひっぱりだせるだろうか
とぼけたふりで
とっぴょうしもないさくせんをねる


  ぽぷらのこみちを


ぽぷらのこみちを
はっぱをふみしめてあるくなんて
わたしにはできなかった
はっぱをかきわけても
かきわけても
じめんはみえなくて
こみちのまんなかで
とほうにくれていると
あなたがやってきて
わたしをひょいとかつぎあげた
ぴあののけんばんをたたくように
はっぱのうえをとびはねながら
こみちをつっきって
ちょうどよいあきちにたどりつくと

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