トナカイの夢/砂木
は トナカイ
しゃべるとばれると 義父は
小さな子供のいる家の玄関の前で
買いこんできた大きめの鈴を鳴らす
サンタが ごめんくださいというのは変だ
と なかなか考えこまれていた
やっと気付いた家の人が 驚きと不信一杯で
それでも 子供を呼んで でてくると
義父サンタは 駄菓子の入った小さな袋を渡す
そして無言で 帰るのだ
トナカイは 少し離れたところで見守りながら待った
不思議に思った子供たちが後をつけてきた
サンタとトナカイは 逃げるように立ち去った
甥にも 義父は行ってくれた
サンタが行った所に さりげなく私が行って
サンタさんだ! と わざとら
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