白猫とお婆さん。/もののあはれ
『テンちゃんて良い名前ですねー。』
と。白猫のテンちゃんをちょっと強く撫でてしまいました。
お婆さんはレジを打ち終わると。
今度はゆっくりと煙草をコンビニ袋に入れ始めました。
『そのままでいいですよ。』
と。言おうかと思ったが。
せっかくだから入れてもらうことにしました。
入れ終わるとお婆さんは。
ペタペタとサンダルを鳴らしながら。
色々な雑貨や食べ物のあるワゴンのほうに歩いてゆき。
そこからアンパンとオロナミンCを持って戻って来ました。
「若いんだから食べなさいねー。」
お婆さんはそういって。
煙草の入った袋の中に一緒
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