白猫とお婆さん。/もののあはれ
レジの下で様子をじっとみていた白猫が。
ヒラリとレジの横のカウンターに飛び乗り。
お婆さんと僕をその綺麗に透き通った。
水色の瞳でじっーと眺めていました。
『ああ。そうか。』
『お前がお婆さんとこのお店を守っているんだなあ。』
『偉いなあ。偉いなあ。』
僕は心の中でつぶやき綺麗な白い毛並みの丸い背中を。
ゆっくりと撫でてやりました。
「あら。テンちゃん。」
「撫でてもらって良かったねー。」
「優しい人で良かったねえー。」
お婆さんはそう言いながらレジを打っています。
僕はまた照れくさくなって。
『可愛い猫ですねー。』
[次のページ]
戻る 編 削 Point(11)