ひとりぼっちの裸の子ども/佐々宝砂
んなものを書いている私の姿であり、ここでこれを読んで下さっているあなたの姿でもある。空に向かって叫んでいるのではないと信じたい、信じたいと願いながら、私は自分のなかの「ひとりぼっちの裸の子ども」に気づかざるを得ない。私はいつも内心でつぶやいている。だれか、わたしと一緒に歌って。だれか、わたしと同じ言葉を使って。
たとえばみつべえさんの「アルンハイムの領土」http://po-m.com/forum/i_doc.php?did=9437&from=menu_d.php?start=0を読むとき、私は当然のようにルネ・マグリットの有名な同題の絵を思い浮かべる。そして同時に半ば自動
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