詩を描く、という個性/はらだまさる
 
はないし、それは人間の考えとして、マクロに集約される。しかしながら、私は私であってすでに私ではない、という考え方は窮めて危険な考え方であると同時に知らなければならない。ここで間違ってはいけないのが、個が存在しないのではなく、きちんと存在しているという事実を、はっきりと認識しなければいけないということである。そうでなければ、すぐにでも「私は違う」という批判の声が聞こえてくるだろう。そして、このような落とし穴にはまってしまったような思考の抱ける者が、あらゆる社会に適応出来ない仕組みになっているのが、現代だ。「個性は重要ではない」が、その実存をはっきりと認識しなければならない。

 人々は、この連な
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