言葉を忘れた/ウデラコウ
 
びた鎖に
冷たい雨が降る



滴る雫を眺めながら


壊れたように 

闇の中へ




手を伸ばす




ねぇ あたしを そっちへつれていってちょうだいよ







言葉を忘れた 夜に


闇に最後の誓いを立てる





欠落が多すぎるんだ

もう戻れないよ




意味のわからない声が 口から零れる




あぁそれは どんな意味だっけ








雨はまだあたしの上に降り続ける

錆びた鎖が 体に喰い込む










本当の 本当
[次のページ]
戻る   Point(2)