独占欲リズム/I.Yamaguchi
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俺は自分の耳が音に覆われる前に前にと
自分の動きを小刻みに変え始めた
三回浅く 一回深く 五回浅く 一回深く
七回浅く 二回浅く 一回深く
・・・
・・・
突いていくうちに動きの変化の激しさに萎えかけた俺は
お前の声に耳を済ませた。お前の声はいつも俺を奮い立たせる故
するとお前は俺が一番奥に入ったときでも引いたときでもなく
中途半端なところで鳴いているんだ
俺はお前と一つになりたいのに
「応答」という言葉が一つではなく
二つの「こたえる」という漢字でできているように
俺がお前を一番近くで感じているときでも
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