主人がオオアリクイに殺されて1年が過ぎました。/とうどうせいら
 


なにを
食べているのか
知らないけど

旨みがじゅわっと
口に広がる
絶妙な味わい

こんな懐かしい味のものを
今までに
食べたことがあったかなあ

もう
喧嘩もしない
どこへも行かない
他の女の人達とお話もしない
仕事の時間がすれ違って
お互いの寝顔だけ
見るような日々も来ない

あなたがわたしに気づかず
振り返ってくれない時
すこしだけ遠い存在に
なってしまったような気が
してたけど

カレーになって
わたしのお腹に
きちんと入ってるから

もうそんなこと
なんにも考えなくていい

ひとつも心配しなくていい

大好
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