主人がオオアリクイに殺されて1年が過ぎました。/とうどうせいら
う
口にあったものを
思わず飲んでしまう
あわてて
寝室へ行くと
彼が朝着ていたはずの
黄色のワイシャツと
ピンクのネクタイと
青のパンツが
きちんと
折り目正しく畳んで
ベッドの上に乗っていた
彼が
カレーになっちゃった
わたしは叫んだ
泣くんじゃない!
オオアリクイは
わたしをぶった
食物連鎖 なんだ
みんな
何かを食わなきゃ
生きていけないんだ
悲しいけど
これが世の中の現実なんだ!
そう言って
ひょいとわたしを
かつぎ上げ
足をバタつかせるわたしを
どすんと椅子に座らせる
もうできてしまったも
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