日曜日の公園で/ねなぎ
 
の子はは笑って
久しぶりとか言って
懐かしいねとか
喋っていたけど
目の中では
何かを訴えかけていた


僕等は
バス停までの通りの
小さな公園で

思い出したのは
どれ位だろう

眠りから醒めたみたいに
周りの声が聞こえて
僕は意思を持って
全てを理解していた

ブランコに乗ったのは
どれくらいぶりだろう

工場の蔦の絡まった
すすけた壁の向こうで

フェンスには所々
綻びがあって
壁には
所々
亀裂があった

全ては
重なって
揺れている

丁度
木の茂みの影に
視線が交錯する様に

日曜日に公園でと
言ったの
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