日曜日の公園で/ねなぎ
 
ェンスに近い所には
錆びたブランコがあって
小さな子供達は
危ないと言うので遊ばないけれども
小学生の男子には
密かに遊び場だったりする

日曜日に公園でと聞かされた時から
既に解っていた事なのだろう

僕は何も見ていない
黒板も
教科書も
周りの人々の顔すら

僕は何も聞こえていない
先生の言葉も
同級生の笑い声も
横で喋る女の子の声も

ふと
目に付いた奴に
僕は話しかけていたのだろう

訝しげな表情

日曜日に公園でと言われた時から
僕の中の時は止まっていたのかも知れない

あの子にあったのは
どれくらいぶりか解らない

あの子
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