聖フランチェスコについて/ジム・プリマス
ェスコと同じようにぼろ布をまとい、裸足で旅を続けたのです。寒いときには互いの身体を寄せ合い、そして晴れた日には彼らは、まるで子供のように喜びました。
そしてついにローマに達した一行は法王のいるバチカンを目指しました。バチカンに着いた一行は早速、法王に謁見を求めましたが、当然、それは拒否されました。しかし、心ある神父の一人が、ぼろ布をまとい、裸足で旅を続けてきたフランチェスコ一行が法王に謁見を求めてきたことを密かに法王に告げましたが、法王は意にもかえそうとしなかったことは言うまでもありません。
その日の夜、法王は不思議な夢を見ました。身体にぼろ布をまとった男が傾いたバチカンの宮殿を一人
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