鉄筋コンクリートの解体風景の前に/バンブーブンバ
 
用意して、ねずみを100匹放し飼いにした。
生き残ったねずみの数は、木箱85匹、鉄箱41匹、そして鉄筋コンクリート箱の7匹だった。
何度やっても10匹にも届かなかった。木箱では、いたるところで母親ねずみが子どもに毛づくろいをしていた。
シックハウスではないらしい。何も検出されない。とりあえず、コンクリートストレスなんて名付けられた。
マスメディアは時代といっしょに坂をのぼる。日本経済新聞の小さなコラムに彼らはぽつんとおかれただけだった。
もちろん、そうしたことというのは、思いがけないとろころからほつれて来るもので、
ひび割れをピシピシ誘発しはじめた鉄筋コンクリートは、耐久性の悲鳴をあげ
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