浜辺    (別れ話)/水在らあらあ
 
かりだ


?.

 見渡せば 全部あって なんにもなかった
 
 なんにもないなかで
 僕と君は夕日を受けていた

 その長い影が背伸びしても届かないほど遠くにいた
 こんなに近くにいて
 
              
             (僕はいつの間にか
              皆がいう愛っていうのを 
              無視するようになっていたのかなあ
              その過程で
              君がいう愛も
              見失っていたんだろう) 


 煙草を踏み消す動作
 客観とし
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