白昼夢/e R i
 
タシはそっとお昼寝空間から現実へかえる

さらりと揺れたタオルケットの振動に
夢が現実にふらりと近づいたようで
ゆっくりと寝返りを打って
目覚めようとしている夢を
無理やり現実から遠ざけて
そのお昼寝空間にい続けようと
小さな抵抗を試みている

ふかふかのタオルケットから、いつの間にかつま先が少し飛び出ていて

その空間があまりにもいとおしくて
胸が苦しくなる
せつなさとこうふくがいっしょくたになって
足元から崩れ落ちそうになる
カーテンがゆらゆらと影を遮って
バタァクリィムのとける温度をこえる

温まりすぎたミルクがふつふつと空気に消えてゆく音だけがキレイ
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