【批評ギルド】 『愛の22』 瓜田タカヤ/Monk
 
とい
うおにぎりのような。やはり既製品か!違うのだ。もっと。ほら、
わかるだろ?
イイカラ、カイナタイヨ、オナカイタイヨ

愛はどこにあるのかわからない。ピラニアTシャツを着たままひき
こもりたい。外に出ても上を見ても下を見てもほしいものはない。
犬が鳴いたところでそれが本物かどうか疑うことしかできない。
肉厚の人食い花。ひどい彩色だ。間違っても店頭で売れることはな
い。が。特定の人間を惹く絡め取る悪魔の彩色だ。たとえ僕の母親
を奪った、僕の愛を奪ったのがその花だとしても憎むことはないだ
ろう。むしろ一緒に飲み込んでしまってくれ。だってここにはない
のだ。愛は。

ねえ
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