アクロバティックな午後/合耕氏の作品について/渡邉建志
言少年と「いつか必ず」恋してしまう、と予感したのだろう。しかしそう解釈すると一行前の「そんなことを考えるとき いつも思う」と矛盾が生じる。恋愛の対象を腕まくり発言少年に限定すると、「いつも」思うことはできなくなるだろう(なぜなら腕まくり発言少年と「水遊び」したのは「昨日」のことだからだ)。ここで、私は作者はそこまでの論理的に正確な読みを要求しているのではないのではないか、という気がしてきてならない。ひょっとしたら、
僕達=僕+腕まくり発言少年
ではなく、
僕達=僕+下から覗き込んでいる誰か
なのかもしれない。今日はその誰かが偶然腕まくり発言少年だったのかもしれないし、違うの
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