アクロバティックな午後/合耕氏の作品について/渡邉建志
や二つ、作るだけだろう。
「戸惑って/戸惑ってしまったまま 朝が来て起き上がる」この一文はとても好きだ。「戸惑って/戸惑ってしまったまま 朝が来て起き上がる」と、繰り返すことによって助走ができ、その助走で朝が来て起き上がるのだ。繰り返しによる助走のリズム、とか名づけてみようか。
いつもと同じように寝床に向かい
膝を曲げ 腕を伸ばし 反魂の跡を探る僕の顔を
どこかにいる誰かが 下から覗き込んでいるのなら
そんなことを考えるとき いつも思う
最後の二行の「どこかにいる誰かが 下から覗き込んでいるのなら」が好きだ。下からというのがとても重要なんだろうと思う。ディテールへのこ
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