繰り返すものたち/生得(こもん氏の作品について2)/渡邉建志
 
ということだ。「わたし」は空にいるのだろうか。地にいるのだろうか。「わたし」はいないのだろうか。「わたし」は鏡なのだろうか。「わたし」はいつも主張しないし、固執しないし、ひらがなで微笑んでいて、おっぱいのかたちよりたけのことかに関心がある。茄子の上で冷蔵庫をよいしょと運んだりしている。「わたし」は作られている(ゝゝゝゝゝゝ)!。だれに?「わたし」によって?そこにおいて「わたし」はほとんど宇宙であり、もっというと時空なのである。無意識に気取らずに。あしたははれる、といいながら。その「わたし」のあり方に僕ははげしく嫉妬してしまう。


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初期作品の声の聞えない静止的碑文
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