繰り返すものたち/生得(こもん氏の作品について2)/渡邉建志
碑文的回転的呪文であったものが、いまやだんだん声が聞えるようになったのと同時にまるでよちよち歩きのようでありながらも移動を始めているように思われる。セリフにすると よいしょよいしょ という感じである。経路は時間的空間的に遠くから冷たく見つめられていたものが、だんだん対象に付き添って観察者の視線が温かくなってきているような、あるいは対象と観察者の間になにかしらの相互作用(それが例えば万有引力のような非接触的なものであるかもしれないが)が生まれ始めているような気がする。対象はまだ子供子供しているが観察者もそれに寄り添っていてそれがかわいらしい。
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