繰り返すものたち/生得(こもん氏の作品について2)/渡邉建志
に、僕らはいっせいに引き揚げられてしまう。おっぱいに対抗してだされるのは「たけのことか」である。柔らかいおっぱいにたいする、「たけのことか」の固いイメージ。でもフロイト的な遊びはおしまい。
茄子については、教授のことばがひらがなであるのがたまらないが、あるいは生徒にあわせて教授は話しているのかもしれず、どうしてもこの歌にはひらがな的な生徒の反映がみえる。教授の目に映るひらがな的な生徒(たち)もふくめ、この授業風景全体がなんとも言えずかわいい。くりかえす、ひらがな、ひらがな。われわれ(ゝゝゝゝ)のすべ(ゝゝ)てがすべ(ゝゝ)る。
いつもおもうのが、「わたし」の立ち位置が僕には見えないとい
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