繰り返すものたち/生得(こもん氏の作品について2)/渡邉建志
て変奏を加えていく。さらに発展させていくとsequence/反復進行と言うものがくる。あるフレーズをピッチを変えていったり、他の楽器で演奏したり(imitation/模倣)、追いかけあったり(fugue/フーガ)する。あるいはあるフレーズを分解して(break down)積み重ねていったりもする。例えば、「若者たちに語りかける。語りかける。かける。かける。けるけるける。るるるるる。」なんてふうに。そうやって盛り上げていくことになる。
作者がここでやっているのは、これらのなかで一番最初に出てくる「反復」で、文章自身は何も変わっちゃいない。だけどbreak downと似たような匂いがある。例えば
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