繰り返すものたち/生得(こもん氏の作品について2)/渡邉建志
えば、次のように書いたらどうだろう。
きみがぼくを迎え入れて、
ただきみがぼくを迎え入れて、
ただきみがぼくを迎え入れて、
ただきみがぼくを迎え入れて、
その
普通の反復である。例の「カナダは熱帯だ」少年にすぎない。ここにおいて、リズムは真っ直ぐに、一拍子となるだろう。これのかわりに、作者は次のようにする。
きみがぼくを迎え入れて、ただ
きみがぼくを
迎え入れて、ただきみが
ぼくを迎え入れて、
ただきみがぼくを迎え入れて、その
夜の
むこうでは
単調だったリズムはある特徴あるリズムに変わる。 そ
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