繰り返すものたち/生得(こもん氏の作品について2)/渡邉建志
 
えば、次のように書いたらどうだろう。



  きみがぼくを迎え入れて、
ただきみがぼくを迎え入れて、
ただきみがぼくを迎え入れて、
ただきみがぼくを迎え入れて、
その



普通の反復である。例の「カナダは熱帯だ」少年にすぎない。ここにおいて、リズムは真っ直ぐに、一拍子となるだろう。これのかわりに、作者は次のようにする。



きみがぼくを迎え入れて、ただ
きみがぼくを
迎え入れて、ただきみが
ぼくを迎え入れて、
ただきみがぼくを迎え入れて、その

夜の
むこうでは



単調だったリズムはある特徴あるリズムに変わる。 そ
[次のページ]
[グループ]
戻る   Point(4)