侵食するオノマトペ(カイワレ追分編)/人間
 
クルミ割り人形の首


首が笑うケタケタ
首が嘆くグズグズ


耳鳴りに騒音
月に群雲
死に逝く者に戒名


「さよならアーメン」

(ここで生まれて初めてアーメンと名付けられた雄ヤタガラスは目を血走らせながら
 アからンまでの飛距離を計算に入れて対角線の無いオブジェに変わる)

均等に
どこまでも
あらゆる欲深たちの影が伸びて
そこら一帯に住む物神様の
長いストロークを助走した呼吸が
やっとの思いでシュワシュワ弾ける



『カイワレ追分うたいましょ』



遠くに聞こえる、機能的なお囃



「あれ電気喰う紫色の回虫」
「電
[次のページ]
戻る   Point(2)