いつの日か船越英二が 自転車三昧の日々/山田せばすちゃん
ントタイプ自転車の梨花ちゃん(仮称)なんぞを
何かの拍子に妻に見つけられては
何をまた言われるやらわかったものではないので
妻の外出を見計らって仕事中にも拘らず
自宅に戻り
納屋兼作業部屋にてせっかく組み立て途上であった梨花ちゃん(仮称)を
もう一度解体して隠匿の名にふさわしく
あちこちに分散させて片付けてしまうことにする
真夏日の昼下がり
空調なぞを望むべくもない納屋兼作業部屋にて
静かに横たわる梨花ちゃん(仮称)を黙々と解体する俺は
Tシャツが絞れるほどにぐっしょりと汗をかいて
時々汗をぬぐうその額は
掌にべったりとまとわりついた梨花ちゃ
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