☆砂城☆/
かおる
ことばのうず
ネオン・サインのように
黒に吸い込まれていく
終わりには 陰鬱な影だけが
海鳴りのように
繰り返されていく
夕べのあらしが きれいさっぱり
押し流してしまった
ちっぽけな 感情やわだかまりも
巣食っていた もやもやは
ジューサーにかけられ
稲光とともに 悲鳴を上げ
そして 消えていった
今 見上げると 何の変哲もない蒼さが
それでも どこまでも どこまでも
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