近日点/黒川排除 (oldsoup)
漆黒のつぶてを投げつける敵の姿が星雲にまぎれて輝く猿の全身を念写する能力の芽生え
眉間より波をうがつ電波が大雪で受信できない時震える体。選択し捨てた方を観測するマグニチュードの深み。
糸を垂らした釈迦の涙が降る土壌で次々と絶え果てる種の金属化した花弁が放射するメッセージへと読み込まれる
宇宙の彼方にもう一つ生命体があったことで結ばれることの無い指と指が互いに掘り返す同じ土
絶望らしからぬもののしらせ。
深すぎる穴は孤独を意味しない。
良かれ悪かれ形成される型は白銀の塔の代用品とし解決された欠落へなおも補われる物質の可塑性へ、
歴史を紐解く地層の分かれ目に似た岬は伸びたる手の孤立し
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