近日点/黒川排除 (oldsoup)
 
立した指先の上に隔てた塔の光を浴びせている迷える船の舳先へ、またも大破し流れ着いた孤島の噴火の痕跡にたたずんで行き場を失っている冷めてしまった漂着物はかろうじて動物の手足を残し、孕んでいる下腹部に大型の屋根が取り付けられた日を記念して作られた祝日へ込めた意味の失われた彼岸へ進む旅路、畏れなく進むもの、日は流浪に退転し、行き場を元から失っている渦へ身を投げた崖に残る靴のソールのぬくもりから雲が湧き出して、辺り一帯に雨を降らせるように信じている、平和でうぬぼれた塔のすみびと。入り口を、どこへ作ったのだ?

言葉の中に孤立する体よ。汝であり我であるかのような屹立。

影の中に落ちぶれているのだ。
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