シノギ/捨て彦
。はよ金よこせや、ワレッ」
「・・・・・・おのれ、ちょっと黙ってたほうが身のためやで」
「あひゃあッ・・ッ。こ、こ、こ、コワーッ・・。な、なんやこの親父ッ。突然ふ、雰囲気が変わったで。ええ。も、ものっそい怖い目ぇで睨んできたよ。アレ。ううぅ、な、なんなんやこいつは。ふ、震えが止まらへん。震えがとまらへんよぉー。怖いよー。一体なんなんやの、この親父はぁ」
「あ、この人合気道の達人やから、下手に手ぇ出したら、わしらなんか一発でやられてまうで。気ぃつけや」
「ま、マジで・・・」
「んでね、サダさん。これね、買うてもらえしまへんやろか」
「えーッツ、お、親父、これワシに譲ってくれんのとちゃうん
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