小説の習作 原稿用紙三頁 #22/田中教平
ていたのだった。見ると一般の部で、『佳作』であった。
お坊さん実はダンスが上手いとか妄想しつつ坐禅していた
という、受賞作を何度も眺めている内に、まず、「お坊さん」って何やねん、と思った。
ここでガックリと崩れ落ちた。確かに坐禅に凝っていた時期があった。そういう歌も送りつけてしまっただろう。しかし、もっといい歌も送った筈では。
そういう不満を、彼はひっこめた。妻のカナも応募していたからであった。ここで賞された身で不満を言うと、話がややこしくなりそうだった。
「おかあさんに報せないの?」
カナは冊子をめくり、スマフォで歌を作りはじめた。どういう作りの歌であれば賞されるのか、さぐ
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