時間の急流/岡部淳太郎
このところ時間が経つのが早いというのは
誰もが口にすることである
一日はあっという間に過ぎ
一年もまた同様だ
それは決して 人々が年老いたから感じることではなく
老いも若きも同じく そのように感じているのだ
もしかしたら時間の流れは急流となって
人は誰もみなその激しい流れに乗って
先を急がされているのではなかろうか
そして 急流となった時間は
やがてどこかで滝となって落ちてゆく
もちろん 時の流れとともにあった人々も
同じように落ちてゆくのだ
時間が落ちる滝壺のなかでは
様々な時が渦巻いていて
人々も一緒になって落ちるから
自らが落ちた時がどんな時なのかわか
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