小説の習作 原稿用紙三頁 #12/田中教平
ーネット上の友人に言われた、最近何しているの?小説でも書いているの?そんな言葉が尚、彼を小説に駆り立てた。この友情、一生ものだと思ってやけくそになって小説を書こうとした。そのインターネット上の付き合いは解消されてしまった。彼はインターネットも否定したライフスタイルに入ってしまったらしい。
なぜ妻のカナがなかなか小説を読んでくれないのかわからない。少しの日、願いを申し出てから経った。彼女は一枚の新聞を物置から持ってきた。その新聞には彼女の小説が載っていた。読んでみると、すらすらと物語が入ってくる、ユウスケの文体にあるたどたどしさがない。彼は、ええい、わかった、今の自分の小説では、字面からして
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