小説の習作 原稿用紙三頁 #11/田中教平
記してみて、しかしそれを書くにも値しないじぶん、というものを見いだした。
彼の喉はからからであったので、麦茶を一杯飲もうとして、又、二階キッチンへ向かうに、途中、妻の寝室があった。
勿論、彼女は眠っている。
午前三時になった。外は激しい雨がふっている。ユウスケの胃は痛み、やっぱり頭の調子が、そして気分が優れなかったものだから本日の仕事を放棄して、安静につとめようと考えた。ユウスケのあたらしい精神薬は一向にその効果を感じる、という事がなかった。
加えて気分を悪くする内服の禁煙薬をとっていたからいけなかった。
気分を害していると書斎が、主に本棚が荒れている事に気づいた。彼は首をグル
[次のページ]
戻る 編 削 Point(5)