天使に非ず/白
僕には翼がない。
皆当たり前のように空を飛んだし、生まれた時から翼が生えている。最初は皆、僕のことも大して気にしなかった。その内生えてくるんだろう、そう思って。でも、僕の14回目の誕生日の時、誰も笑っていなかった。僕には翼が無い。ただ、肩甲骨があり、薄平べったい「背中」が広がっているだけだ。皆いぶかしんだ。どうして僕に翼が無いのか?というより先に、何故自分に翼があるのか、を疑問に思ってしまうのだ。産まれた時から小さな芽のように突き出している骨。そこから生える、筒状のまだ開き切らない羽根。それを広げると、なぜか宙に体が浮き上がって楽しい。ふざけて遊ぶ子供たちを眺めながら、僕は一人だった。飛ぶ、
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