メモ3(今のこと、音楽、人間のこと)/由比良 倖
 
く、それこそが生きているものなのだということ。そして人間は、もしかしたら生存競争に勝つために産まれてきたのではなく、単に意識し、何かを実体化させ、感じるために産まれてきたのではないか、と飛躍して思う。街を作ったり、経済活動を生み出したり、ということも含めて。人間が一生懸命思考して、言葉や数学や音楽理論や、いろんなものを考え出してきたのは間違いないと思う。でも、例えば、文学が、生存競争に勝つために作られた、とは考えにくい。それはやっぱり感情を実体化させるために産まれたのではないだろうかと思う。

感情はおそらく、脳の産物ではない。寧ろ、脳が感情の産物なのだと思う。いくら正確に音楽を分析出来ても、
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