スローイング婆と食パンをついばむバードたち/菊西 夕座
 
にふかれてブロックの張られたちいさな斜面から青鈍色の沼にまで弱々しくころがると、沈むどころか安らかに浮かぶ純白なオフェーリアの肉片よろしく、水面をやさしくなぞる可憐な詩行のようにたゆたって、掃除機のホースそっくりな白鳥の首に回収されていく。あるいはプリケツのカモが叶わなかったプリンセスの夢をその楕円形の体内にひきうけて具ァ具ァと合唱につつみこむ。泡からうまれ泡へとかえって飛散する純白の肉片が、ときどき満足のうなり声を張りあげる羽根のはえた白い掃除機にすいこまれ、こやみなく動きまわるカモ・フラージュした黄色い船首の足こぎ式清掃船にすくわれていく。それをみて素浪婆はさらに水面を派手に汚すべく、くす玉か
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