表現の動機について/由比良 倖
自らの生命を表現し得た、と感じる作品は、わが子(僕に子供はいませんが)のように親しく大切なものです。同様に、他者の表現にも「生命」に他ならないものを感じることがあります。生きている限り、「生命」を残したいという願望は、本能的なものなのかもしれません。それは世界の真理ではありませんが、個人としては、真実に他なりません。母親が子供を、いちいち設計して産む訳ではないように、そのような表現は僕にはほぼ完全に、自然の力で産まれたもののように感じられます。
まだ、僕が何故、人に何かを伝えようとするのか、他に理由がある気がするのですが、取り敢えず、今思いつく理由はそれだけです。上記の文章を端的に纏めると
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