表現の動機について/由比良 倖
 
です。文化や時代は違えど、人が人である以上、何処かに普遍的な感情・感覚がある、と僕は確信します。

 ただ、その生々しい対話、一対一の深い関係性は、おそらく滅多に起こらないだろう、と思います。けれど、起こった時には強烈な体験となる。まるで一対一で、目の前の人と静かに、心の底から、同じ時間を静かに分かち合っているような感覚を得られる。それは安易な連帯意識とは違います。「ああ、ここにも深い孤独を抱えて生きている人がいる」という強い共感です。それが僕に起こる以上、僕の表現を受けとってくれた未来の誰かもまた、僕の誠実な言葉を、誠実に、あるがままに受けとってくれるのではないか、と思うのです。それが滅多に
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