久しぶりの日記/由比良 倖
魔をしている輩の厚顔無恥さにはげんなりする。僕が病院に運ばれたときも、そういう感じだったんだろうか? 近所の噂話のネタにでもなるのだろうな、と思うと、嫌な感じがする。と言っても、僕もそんなくだらないことにいちいち嫌な気になって、しかも窓から覗いてたんだから、同じようなものかもしれない。心のとても深いところ、と書きながら、僕にしたところで嬉々として両親に「斜向かいの人だったよ」と言うに違いないのだから、自分にもがっかりする。
まあ、ともかく、僕は世界を知るのに、言語の習得はとても役に立つと思っているし、もっと言えば必須なんじゃないかと思っているし、書かなければ自分の到達点が分からない。結局のとこ
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