久しぶりの日記/由比良 倖
 
になって、現実と悪夢が捻れ合った不安な部屋の中で目覚めると、いつも通り、世界は空っぽで、徹底的に僕が独りぼっちであるような気がする。それとも、この瞬間も神さまはじっとりと僕を見ているのだろうか。僕は生きる責任を放棄した個人で、ああきっと神さまは僕に呆れているだろうな、神は自らを助けるものを助ける、の反対を僕は行っているのだもの、どちらにせよ……と考えながら、起き上がって、椅子に坐り、何にせよ僕自身はもはや空っぽでしかないと感じる。仮に魂というものがあるとすれば、僕は今、自分の魂を腐らせることに邁進してばかりなのだから(早めに死んだ方がいいのでは?)生きてるだけもう無駄なんじゃないかと思う。


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