religion/ホロウ・シカエルボク
 
間違いなのさ、自分が自分として生きるために情報や体感をどう消化ていくのかという問題なんだ、たいていの人間がそこを飛ばしてしまう、まるでアイデンティティというものが存在していないみたいにね、俺にはそれが不思議で仕方が無い、彼らにとってはきっと、先に決まっていることの方がなにより大事なんだろうな、それ以外の方法や定義が存在するという事実をまるで気にしないまま歳を取っていくのさ、そういうことについて考えていると俺は時々本当に集団というものが怖くなってくる、ひとつのイデオロギーを共有出来る数十や数百、あるいはそれ以上の人間の群れなんて恐怖でしかないじゃないか、俺は子供の頃からそういう世界に染まることに疑問
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