religion/ホロウ・シカエルボク
 

赤銅色の概念の内訳は長く明らかにされなかった、そこには明らかに俺以外の人間の、あるいは俺自身が認識していない領域にいる俺の手によって封印が施されていた、と言うことは多分、これはいま知る必要の無いことなのだろう、知るべきことというものがある、知るべき時というものもある、今はまだその時ではないのだ、時限式の爆弾のようなものだ、知るべき時が来ればおそらくその封印は勝手に解けるだろう、でも、そうでない可能性もある、一生詳細に知る必要の無いもの、けれど、持っておき、それを感じていることが大事というもの…これは果たしてどちらだろうと俺は考えた、けれど、今この時どんな結論を出したところで、憶測ということにな
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