整えた銃なら当てることは難しくない/ホロウ・シカエルボク
 
なやりかただった、そして、一瞬のみを書ききればよかったそれまでよりも、もっと根源的なもの、もっと雄弁なものと対峙し探り合う必要があった、草原から林へ、林から森へと深度を増していったのだ、いままでよりも多くのものを拾うことが出来たし、いままでよりも難解な感覚をたくさん得ることも出来た、簡単に言えば、そこに足を踏み入れることは充分過ぎる見返りに恵まれることでもあった、ただし、なにもしくじることなく最後まで書き上げることが絶対条件だけど、俺はその心配はしていなかった、より書くことのためにこのやりかたを選択したのだから、それは他のどんなものでも得ることの出来なかった充実、高揚、成果だった、俺は自分が完成さ
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