今はむかし/由比良 倖
 

鳥は花?、
落ち葉は固形? それとも液体?

私たちは皆、焦りの渦中にいて、
暖かい布団が、牢獄のように冷たい。

角砂糖とコーラで生きたい。
言葉と音楽になりたい、
歌になりたい、切ない中音域の、
トランペットやギターのように指先で酸素を玩びたい。

指先で描く命の地図、数字の甘さ、
ガラスに(神経のように)繁茂するサルビアの根、
骨、

泣きたいほどの悪夢にいるのに、地に足だけは付いてるらしい、
遠い私を片眼で抉る、瞬きごとに少し世界が裂けていく、

擦り傷、火傷、引っ掻き傷や、バケツの底の穴越しに見る世界には、
、コケシの目玉のような平面が散らばっ
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