5行歌 老人力がついてきた/足立らどみ
赤瀬川さんが言ったときは 「弱ることも武器になる」「忘れることで新しい発想が出る」 という、笑いと余裕を含んだポジティブな概念でした。
でも現実には、年齢とは関係なく――
? 経験を積んでいるのに凝り固まって更新できない人
? 情報を拒み続けて自分の世界だけで完結する人
? 他者の視点に立てず攻撃や愚痴に逃げる人
こういう「精神的な老化」は、たしかに社会にくさるほどいます。
それを「老人力」とは呼べないと思うんです。むしろそれは「老人病」や「思考停止」とでも言うべき。
一方で「老人力」は、
? 忘れるからこそ気持ちを切り替えられる
? 足腰が弱るから人に頼れ
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