全行引用による自伝詩。 02/田中宏輔2
 
イズ』第3章、増田まもる訳)

 海水パンツをはいた姿などというのは、まったくの裸身でもなければ、ときおり悩ましくさえある衣服の独創的な言葉でもない。
(ミシェル・トゥルニエ『メテオール(気象)』第十三章、榊原晃三・南條郁子訳)

 箱庭が小さければ小さいほど、その包括する世界は大きい。(…)風景が小さければ小さいほど、ますます強力な霊力が手に入る。
(ミシェル・トゥルニエ『メテオール(気象)』第十八章、榊原晃三・南條郁子訳)

最高の幸福は不幸の總元締、智彗の完成は愚鈍のもと。
(『レオナルド・ダ・ヴィンチの手記』人生論、杉浦明平訳)

人間でいるってことは、変てこなもんだ
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