最愛の孤独の中で/由比良 倖
だというのなら、私は病気を深めよう。私が病気だというのなら。それが私なのなら。
存在は全て愛ゆえなのだ。
自然な好奇心は優しさと同義。自分の中に、惹かれる感覚があれば、それが優しさだ。優しさとは、分け隔てのない感覚。道に迷った旅人に、道を教えてあげたり、花に水をやるような感覚。
世界はありのままにひとつだ。世界の他には何もない。
私は、眠っている。私。私は世界だ。
そして全ては花や虫たちの夢だ……。
心の深淵を覗きたい。心の表面をどこまでも深く見つめたい。
ディスプレイ。私の両手、ギター。キーボード。ヘッドホン。ウォークマン。
カーテンが揺れている。
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