最愛の孤独の中で/由比良 倖
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最後に残るのは、そして始まりの始まりからあったのは、やわらぎだよ。僕たちは動物。温もりから遮断された動物。
僕は僕の思考力と言語力の低さを嘆く。何も知らなくていいんだ。けれど思考力と言語力は必要。
僕は個人的な世界に住んでいたい。僕の世界全体が他から隔絶された病棟であるように。
世界は好きかい? 世界が存在していること。世界の隅々までが私だということ。全てが全て愛おしいもの。
自分がそこに帰っていく場所。個人的な、ものすごく懐かしい記憶。
洗濯機には洗濯機の神さま。音は音楽になる。不思議。
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